お墓の相続者を確認する
お墓を代々ずっと守っていくという昔ながらの考え方も時代が変わるにつれて変化してきました。今あるお墓を手放して自宅の近くの通いやすいところへ改葬したり、お墓を建てる必要のない永代供養を選択する方が増えてきているようです。お墓を相続する人がいないという理由でお墓を手放す方も増えているようです。しかしながら、誰でも自由にお墓を処分することはできないので注意が必要です。
お墓の相続
お墓の相続は、一般的には長男がするものとされていますが、これは昔ながらの風習的な考え方であって、実際には必ずしも長男がお墓を相続しなければならないという決まりはありません。血縁者でなくても、相応の理由があれば知人や友人でもお墓を相続できるようです。
継承者がいない場合
お墓を相続する継承者が決まらない場合は、そのままお墓を放置することになってしまいます。そうなると墓地や霊園からは無縁墓とみなされてお墓ごと処分されてしまうことになります。無縁墓となると、一定期間は継承者からの申告を受け付けるものの、基本的にご遺骨は無縁仏として供養されて元の状態には戻せなくなるのが現実です。
そのようになる前に
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祭祀財産の行方
ポイント
祭祀財産(さいしざいさん)とは身近な人が亡くなり遺品や遺産の整理中に処理に困るモノ、例えば祖先や神をまつるためのまつりごとを取り行う場面で必要となってくるものです
祭祀財産の種類
●「系譜」:家系図のこと
●「祭具」:位牌・仏壇など祭祀や礼拝に使用される物のこと
●「墳墓」:墓石・墓碑など遺体や遺骨を葬っている設備のこと
などが挙げられています
民法897条1項により、系譜・祭具・墳墓という祭祀財産は、「慣習に従って祖先の祭祀を主宰すべき者が承継する」ことになります。通常の相続財産のように相続人に包括承継されるわけではありません。通常の相続財産であれば、相続人に包括承継され、相続人が複数人いれば、その共同相続人に対して各相続分に応じて分配されることになりますが、被相続人の財産のうちでも祭祀財産については、共同相続人に分配されるのではなく、慣習に従って、「祖先の祭祀を主宰すべき者(祭祀主宰者)」に承継されることになります
祖先の祭祀を主宰すべき者(祭祀主宰者)とは
祭祀主宰者とは、祭祀を主宰する者のこと。祭祀とは簡単に言うとご先祖様の供養をすることになり、 具体的には法事を執り行ったり、お墓や遺骨の管理、菩提寺とのやりとりになります。
お墓を手放すには
お墓の承継者となった場合、お墓の所有権を持つことになります。所有権を持つということは、それをどのようにもできるということであり、つまり修繕、移転、処分なども自由に行うことができることになります。遺骨の改葬等には原則お墓の所有者でなければできないため、墓じまいを行うのは必然的に「祭祀主宰者」ということになります。
墓じまいとは
「お墓を解体・撤去」することでお墓自体を寺院や霊園からなくすものです。墓じまいを済ませた後は、霊園やお寺に永代使用権(お墓があり続ける限り永代的に使用できる権利)を返還して更地に戻すのが一般的なようです
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墓じまいについて
必見 遺骨を郵送して送るだけで永代供養してくれるところはこちら 墓じまいについて 墓じまいとは 「お墓を解体・撤去」することでお墓自体を寺院や霊園からなくすものです。墓じまいを済ませた後は、霊園やお寺 ...
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墓じまいの方法
ご遺骨を取り出すには改葬許可証が必要になってきます。墓じまいをするには、お寺や自治体で様々な手続きをする必要があります。
改葬許可証を発行するためには
手順1:墓地の管理者へ届出を行う
お墓を建てている墓地の管理者に、まずは墓じまいをするという届出をしなければいけません。管理者に無断でお墓を撤去することはできません。もし、墓地の場所が遠方であれば、必要書類を郵送してくれる場合もありますので相談するといいでしょう。
手順2:改葬先を決める
お墓を自宅から通いやすい場所へ移すには、早めに新しく改葬する先を決めることが大切。また、改葬をせずに自宅でご遺骨を引き取って供養をしたり、散骨するという方法もあります。
手順3:改葬の許可申請を行う
お墓の改葬先を決めたら、自治体へ改葬の許可申請をして改葬許可証を出してもらいます。
※ご遺骨1体毎に許可証が必要になりますので、墓地の管理者に何枚申請すればいいのか確認しておきます。また、墓地の使用者の名前と改葬許可の申請者の名前が違う場合は、使用者からの改葬承諾書が必要となります。
※自宅で供養したり散骨をしたりする場合には、許可証を申請しなくて済むこともあります。
手順4:墓石の撤去してもらう業者を決める
お墓は何個もの石材を組み合わせて建てられていますので、墓石の合わせ目の接合を外す工事もしなければいけないので、墓石の専門家に頼むと安心です。複数の専門家に見積もりを取ってから決めるといいでしょう。
手順5:閉眼供養
お墓を建てる際には「開眼供養」を行いお墓に魂が宿れるようにします。一方、墓じまいをする際には「閉眼供養」を行わなければいけません。または、お墓に宿っていた魂を抜くための法要で、「御魂抜き」とも呼ばれることもあります。開眼供養とは違い、身内だけで閉眼供養を行うことができます。
閉眼供養にかかる費用
手順6:離檀
お墓のある家はたいてい檀家としてお寺に登録されていますので、墓じまいをするということはその檀家からも離れることになるため、離檀の手続きが必要になります。以前はお寺と檀家の関係は深かったものですが、現在では、関わりも少なくなり離檀する家が増えているようです。
離檀する際の費用
墓地を更地にする工事
お墓は墓石を建てる土台部分まで工事されていることがほとんどです。地下に納骨室を設営していることも多く、墓じまいをするためには工事をして墓地を更地にする必要があります。お墓によってはコンクリートで基礎工事をしていることもありますので専門の業者に頼むといいでしょう。
墓じまい後の遺骨の引っ越し先
墓じまい後の遺骨をどうしたらいいか悩んでいる方
供養の仕方も様々です。『遺骨相談.com』では墓じまい後の遺骨を郵送で送ることができます。その後の供養までトータル的にサポートしてくれるのでとても安心です。
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送骨納骨システム
参考 送骨に関してのQ&Aはこちら 送骨システムってなに? 送骨とはゆうパックなどの配達サービスを利用してお寺や霊園に遺骨を送りそのまま納骨してもらうことです。 納骨先のお墓の形態は様々ですが、お寺・ ...
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