お墓とは、ご遺体やご遺骨を埋葬・供養するための場所のこと
お墓を建てる
お墓の種類
日本では古来より墓石を墓標として建てて先祖の供養を行う
お墓の種類
※同じ和型であっても香炉・花立・水鉢などの装飾品を追加することでさらに値段は変わってくる
和型墓石
和型墓石はお釈迦様のご遺骨を納めた仏舎利塔を簡略化したもので、棹石が角柱の縦長で、土台・中台・芝台と積み上げられているのが和型墓石の特徴。いわゆる日本の伝統的なお墓のタイプ。
和型墓石の基本的な形として標準型・特上型・五輪塔・トキン型などがある
どの霊園でもたくさん見ることが出来る。特に東日本大震災以降ゆれても倒れにくい洋型が増えつつある。石の量や種類で費用が決まるが、和型墓石の相場価格は145~205万円程度といわれている
洋型墓石
公園墓地や芝生墓地などが増えてきて、その環境に合わせるような形として登場したのが洋型墓石。都市部でよく見られる。
洋型の基本的な形として、一段型・洋二段式ストレート型・洋二段式オルガン型など
洋型墓石は和型墓石と比べると幅広で高さは低く使われる石の色も赤・緑・ピンクなどもあり色彩が豊かであることが特徴。正面に刻まれる文字も〇〇家のようなものだけではなく、メッセージや写真などが彫刻されたりしている
和型墓石に比べると使われる石材数も少なめなので価格も低く、平均は160万円ほど
デザイン型墓石
デザイン型墓石はヨーロッパなどで良く見られる形で、自由で個性的なデザインが特徴。故人の趣味だったサッカーボールの形のものや、バラの形をしたものまで様々なデザイン。希望するデザインが複雑であれば加工の手間と技術も必要になり、墓石の数も増えることから和型墓石や洋型墓石と比べて高価になることが多い。
お墓を建てる墓地や霊園にも、公営霊園・民営霊園・寺院墓地など様々な種類があることを知っていますか?
お墓を建てるところ
墓地・霊園の運営元(経営主体)には大きく分けて4種類ある
墓地と霊園の違いって何?
墓地について
墓地とは、一般的には寺院墓地のこと。つまり特定のお寺の敷地内にお墓を建てるということ。多くは檀家(特定の寺院に所属し、そのお寺の財政面を支援する家)になることや、その寺院の宗派の信徒であることが条件になる
檀家になるメリット:手厚く供養してもらえる・・・信仰の強い方にはメリット
檀家になるデメリット:お寺のイベントや修繕費の寄付などが必要なケースがある
霊園について
霊園とは、どこの寺院にも属していないところで、寺院墓地と比べると広い面積を誇る施設というニュアンスがある。そのため、宗教宗派に関わらず多くの人が利用できる。
霊園にも公営霊園と民営霊園の2つがある
公営霊園
公営霊園とは、地方自治体が運営している霊園のこと
公営霊園について
役所が税金で運営しているので財政破たんがない限りはつぶれることはありません。民営霊園や寺院墓地に比べて非常に安い費用で利用することができる。寺院墓地に比べて受け入れの際の宗教や宗旨は不問
申し込みについて
まず運営する自治体が公募する時期や枠を確認する必要がある。詳しいことは、自治体のホームページや広報紙などを確認すること
申し込みの流れ
公募情報が自治体から公開されたら、申込書を入手して申し込み資格と期間を確認すること。書類に必要事項を記載後、役所に提出。その後、自治体側で抽選が行われて墓地使用者が決定。墓地使用者に選ばれた場合、指定の期間に必要書類(住民票や戸籍謄本など)を提出したうえで審査を受け、それを通過したら必要な費用(永代使用料や管理費)を支払い、それと引き換えに使用許可証が発行さることになる
民営霊園
民営霊園とは、公益法人・宗教法人などが運営している霊園のこと
民営霊園のメリット&デメリットについて
民営霊園のメリット
- 利用者の宗教や国籍についての制約がないこと
- 実際のお墓を建てる際の形やデザインなどを自由に選ぶことができる
- 各種設備が充実している
宗教・国籍の制約がない
お墓・墓石の大きさや形が自由に選べる
広い駐車場や無料送迎バスが充実
民営霊園のデメリット
- お墓の建立を依頼できる石材店があらかじめ指定されている場合が多い
- 永代使用料や管理費が割高
石材店が指定されている場合が多い
永代使用料や管理費が割高
管理費の相場は5000円~1万4000円で、公営墓地(4000円から1万円)、寺院墓地(1万円前後)と比べるとやや高めの傾向となっている
寺院墓地
寺院墓地とは、寺院の境内にある墓地のこと
寺院墓地の特徴や費用・相場について
法要などの際に僧侶を手配する必要がない
寺院墓地はお寺が管理する墓地であるため、民営や公営の墓地と比べると値段の面で少し割高といえる。寺院墓地であれば葬儀からその後の法要・僧侶の手配など、全てをお寺に任すことができる。つまり、法要などの際に僧侶を手配する必要がないということ
メリット
毎回同じお寺に法要などを任せることができるため安心感がある
宗派に合った供養をしてもらえる
民営の墓地や公営の墓地は、それぞれの供養方法が特定の宗教・宗派のものであっても、宗教や宗派を問わない墓地がほとんど。宗教や宗派に決まりのない方にとってはメリットがあるが、先祖代々から承継する宗教や宗派のある場合は、異なる宗派の供養を受けることに抵抗を持つかもしれません。その際、寺院墓地であれば、墓地を選ぶ段階で宗派に合った墓地を選ぶことができるので、家族の宗派にあった供養をしてもらうことができる。お寺が管理していることもあり、比較的手厚い供養を受けることができるというのも特徴
ポイント!
宗教・宗派に決まりのある場合は寺院墓地にお墓を建てることをおすすめします
檀家としての費用が必要
寺院墓地を選ぶ場合、その維持管理するお寺の檀家になる契約を結ぶことがほとんど
檀家とは何か?
檀家とは
お寺に属しお寺を支えていく存在。檀家になると手厚い供養を受けることができる他、法要などを優先的に行ってくれるなど様々なメリットを享受することができる。しかし、このようなメリットを受けるためには、檀家としての費用が必要となる。
檀家としてかかる費用ってどんなもの?
檀家としての費用について
・檀家に入る際の入檀費
・お寺の維持のための年間費
・お寺を改築する際などの寄付金など
注意ポイント
みなし墓地
みなし墓地とは、墓地埋葬法という法律が制定される前からある墓地のこと
お墓を建てるためにかかる費用
永代使用料と墓石代は契約時に払う費用で、管理費は定期的に支払う費用になる
永代使用料
永代使用料とは墓地や霊園の土地(区画)を借りるための費用のこと。永代使用料は、地価や立地条件や供養形態に影響されるため、契約する墓地霊園によって大きく幅がでる。一度墓地や霊園に永代使用料を支払うと、その後はお墓の承継者がいる限り土地の使用権がもらえることになる
ただ例外として、墓地や霊園の運営会社が倒産した場合は、永代使用権は無効になる。つまり、永代使用権は永遠の権利ではないということ
永代使用料はお墓の土地の使用権をもらうだけで土地の購入を意味するものではない
管理費
管理料は、墓地や霊園に定期的に支払う料金のこと。1年ごとに支払うところから数年分をまとめて支払うことができたりと支払い方はさまざま。
管理料は、2,000円〜1万5,000円が平均的
お墓の管理費やお墓の維持費ってどのくらいなんだろう?
墓石代
墓石代は、墓石の値段、設置費用、彫刻費用の総額のこと。墓石代は、建墓する時の石の大きさやデザインによって異なるが、約120万円〜175万円が平均的。
お墓や墓石の費用の相場ってどのくらいなんだろう?
お墓を安く建てるポイントについて
お墓を買うタイミング
お墓を買う時期は大きく分けて2つ。生前購入と死後購入になる
生前購入
生前に自分でお墓を用意すること自体が縁起が悪いとされていましたが、今では、寿陵といい、長寿・家庭円満・子孫繁栄と縁起のいいことと言われている。
生前購入のメリット 死後購入に比べ、お墓を選ぶために時間を割くことができるので自身の納得のいくお墓を建てることができる。死後購入の場合、遺族は悲しみを抱えながら約半年を要し、お墓の建墓に時間とお金をかけなければならないので手間とお金の心配をしなくて済むことにもなる。また節税にもなる。お墓の費用を生前に用意してそのまま相続してしまうと税金が課せられることになるが、仏壇・仏具・お墓は非課税なので相続税がかかることがない
生前墓の受け入れを全ての墓地霊園がしているわけではないので注意が必要
費用面でも管理費やメンテナンスにお金がかかる!
生前に購入しても問題ない?
全く問題ありません
生前にお墓をつくったり購入することは全く問題ありません。お墓を購入する時期にも決まりはありません。 直近で亡くなった方がおられる場合は、一般的に49日やお彼岸などにお墓を建てる方が多いようです。
お墓は発注してからつくるケースが多いため、納期は1ヶ月から2ヶ月位かかるため、余裕を持って発注することをおすすめします
死後購入
死後購入とは、亡くなった後に家族や親族がお墓を建てることになる
死後購入のメリット
生前購入に比べ受け入れてくれる施設が多いということ。また費用面でも生前購入に比べ抑えることができる。
死後購入のデメリット
故人の遺族に負担がかかる。精神的な負担を抱え、また同時にお墓を探し、購入しなくてはならない
墓地霊園を選ぶ際の注意すべきポイント
・墓地霊園の選び方について
・お墓を購入するときの注意点
墓地だけ先に買っても問題ないのか?
お墓は墓地と墓石にわかれると思います。墓地だけ先に購入することはできますし、なんら問題はありません。ただし、墓地によってはその後何年以内に墓石を建てることなどの条件がついているところが多いようです
お墓について考えることは終活のなかでも大きな位置を占めるテーマ。古くから、亡くなった方の精神の魂は天に還り肉体の魂は大地に還ると言われてきました。肉体の魂とはお骨のこと。遺骨を納めるお墓にはとても大切な役割があり、また、お墓には、亡くなった方を供養し、感謝の気持ちを込めてご先祖様と対話する役割もある。
しかし、現代において核家族化と少子化が進むにつれ、お墓はいらないと考える人が増えてきているのが現状。お墓の維持管理や後継者に関する問題から自由になろうという考え方のようです。
お墓を建てずに供養するには?
-
お墓を立てずに供養をするには?
お墓を建てずに供養をする方法 日本では超高齢化により多死社会と言われています。それに伴い、火葬場やお墓が不足しているのが現状。当然、両親や親族が亡くなれば、その遺骨をどうするか?残された者は決めなくて ...
続きを見る